読書

マンガ版 堀江貴文の「新・資本論」を読んだ感想

本屋でパラパラとめくって面白そうだったので購入しました。
ホリエモンの考え方は、時に世間の反感を買うようなことがありますが、その世界観、考え方は勉強になります。

帯に書いてある、「知らないと 一生搾取される お金の正体!」というフレーズに「え?」という方もいらっしゃるでしょう。

この本の中で繰り返し出てくるのが、「お金とは信用」という言葉です。
コミュニケーションを通して生まれた信用があれば、お金がなくても生きていける、とまで書かれています。
確かにそうかもしれません。
ただ、私にはそこまで信用を高めるコミュニケーションに自信がないので、やはりある程度のお金を持っておかないと不安です。

また、貯金とローンは「悪」と切り捨てられます。
貯金するお金は、投資にまわすべき、とのこと。
この「投資」は、株を買ったり起業するような投資だけでなく、自分や周囲の人にお金を使って将来自分に効果が出るお金の使い方も含みます。
お金は置いておいても役にたちません。
使ってこそ、お金に価値が出てきます。

この考えには賛同するのですが、緊急事態に備えて、ある程度の現金は準備しておくべきだと私は考えています。

住宅ローンに関しては、年収300~400万円の人が数千万円を35年ローンを組むなんてリスクが大きいことを指摘されています。
地震の多い日本だから、ローンを抱えて持ち家に住むより、賃貸が断然お得、ということです。
おっしゃるとおりかもしれません。

しかし、この考え方は人それぞれの価値観で変わるので、損得を別にしても持ち家にあこがれる人はいると思います。
私も住宅ローンを抱えて持ち家に住んでいますが後悔はしていません。
お金の損得だけで幸福度が決定されるわけではないと思います。

ピケティ「21世紀の資本」では、資本所得の伸び率は労働所得の伸び率より大きいことが示されています。
お金を上手に使って、資本所得を増やすことが、お金を搾取される側から脱出するための方法なんでしょうね。

この本のキーワードは「信用」、「投資」、「コミュニケーション」であり、お金の三大要素とホリエモンが定義しています。

一貫して資本主義の本質的なことが書かれています。
世間での認識とずれているところがあるので、全ての考え方を自分に取り入れて実践するのは難しいかもしれません。
でも、これが本質であることを理解した上で行動していくだけでも、方向性は変わっていくのではないでしょうか。
この本に書いてあることを、しっかりと理解し、お金の使い方を意識していきたいと思います。