雑感

キンモクセイの香りに思うところ

外を歩いていると良い香りがしてきました。
キンモクセイの香りです。
キンモクセイの花が香る季節がやって来たんだなぁ、と感じるとともに、懐かしい記憶が沸き起こり、そして切なくなります。

子供の頃過ごした家の玄関脇にはキンモクセイが植えられていて毎年この時期に良い香りを放っていました。
子供心に良い香りだなぁと思い橙色の小さな花に、顔を近づけてクンクンと香りを嗅ぐのが大好きでした。
私が高校に進学するときに父親の仕事の都合で、一家で引越したので、それ以来、その家に戻ることはありませんでした。
戻っても、知らない人が生活しています。
引越するときは、15年間暮らしてきたこの大好きな家に、もう二度と戻って来られなくなる、と思うと、その寂しさから何度も涙が出たのを思い出します。

生まれ育った故郷の実家に帰省できる人が羨ましいです。
私にはできませんから。
生まれ育った故郷や実家は、子供の頃の思い出が詰まった宝箱のような所じゃないでしょうか。

懐かしいあの家に帰り、楽しかった子供の頃、香りを楽しんだあのキンモクセイの香りをもう一度匂いたい。
叶わない願いだからこそ、余計に望郷の念がこみ上げてきて切なくなるのです。

しろくま
しろくま
キンモクセイの香りで、チョットしんみりしちゃった・・・

望郷の叶わぬ想い金木犀
香りにこもる笑顔の記憶