
恥ずかしながら、初めて稲盛さんの本を読みました。
読み終えて、この本はサラリーマン必読の本、と感じました。
なにくそ負けてたまるか!
繰り返し出てくる言葉が、「なにくそ、負けてたまるか」
ビジネスは真剣勝負。強い精神と燃える闘魂がまずは必要なのである、と稲盛さんは説きます。
最近は、バブルの反動からか、まったく正反対の雰囲気になってないでしょうか?バブルの頃はやった「24時間戦えますか?ビジネスマーン、ビジネスマーン、ジャパニーズ・ビジネスマーン」は、今の世の中では理解できないのでは?
いかに楽して生きていくか?そんなことばかり考えているような世の中になっていないでしょうか?
私も本音では、ぬるま湯の中で楽して生きていきたい、と思っています。
それではいけない(自戒)!
目標を設定し、そこに向かってなりふり構わず突き進む。そんな気迫が必要なんだ、と稲盛さんは熱く語っています。こんなに熱い人とは存じ上げませんでした。
世のため人のため
気迫を持って、燃える闘魂でビジネスを突き進むのは良いのですが、だからといって個人主義に走ってはダメ。
「世のため人のためと」いう高邁な精神にもとづく「大儀」が必要である。
儲けるだけではダメで、世の中の人のためになりなさい、ということですね。
近江商人の「三方よし」という言葉があります。
売り手よし、買い手よし、世間よし。
売った人も、買った人も、社会全体も得になるようなビジネスをしなさい、という教えに通じるような気がします。
「徳」に満ちたやさしい思いやりの心を持たなければならない。
お客さんにうそをついて儲けたり、ライバルを蹴落とすのがビジネスではありません。この言葉も心に刻んでおきたいです。
「人間として正しい」判断をする
稲盛さんが日本航空の再建を引き受けた話が出てきます。
驚いたのが、その仕事を引き受ける際の条件が、「無報酬」だった、ということ。日本の将来を考えると「大きな意義」がある、とお考えでの判断ということです。凄すぎます。
日本航空で実施したのは、「意識」、「心」を変えること。それにより日本航空は再建できた、ということです。
「なにくそ負けてたまるか」という強い精神、燃える闘魂を持ち、「世のため人のため」という大義を持って邁進する。
目標を設定し、果敢に挑戦し、誰にも負けない努力を払い、日々凄まじい根性をもって、創意工夫を繰り返し取り組んでいく。
会社は誰のもの?
心に響いた、稲盛さんの見解は以下のとおりです。
企業とはいかなる業態であれ、まずはそこに集う全従業員の幸福のために存在する。
業績を上げることで結果として株主にも貢献できる。
まさに、そのとおりだと感じました。
稲盛さんの他の本も読んでみよう!と思う熱い1冊でした。